03/ふわゆら・井戸をめぐるアート

◎ 活動記録 003_2005

◎ ふわゆら・井戸をめぐるアート
   
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地上に降りそそいだ雨が、大地の下の何万年もむかしの地層を染み通り、地下水となる。掘りぬかれた井戸の中をのぞきこめば、くろぐろとした水面の下には何が見えるだろう。

 焼き物で有名な常滑の古い町を歩いていると、煙突や土管などだけでなく多くの井戸が残されているのに気づく。かつてはこの土地の生活を支えた井戸も上水道が完備された今ではほとんど使われなくなり、また寂れた風景の中にひっそりとたたずむその姿に目をとめる人もいない。空き地に繁茂する雑草。そのあいだから地上に突き出た井戸筒。
 使われなくなった井戸が町のそこここで空に向かって口を開けている。

 この展覧会は、無限の循環をくりかえしながら変わり行く世界の中で、水を介して空と地中を結ぶイメージを与えてくれる井戸を、常滑の日常風景の中にひとつのアートとして浮かび上げようとする試みです。
 
 
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photo.01 この井戸は、rin'の屋内に残されたもので、このインスタレーションの屋内と屋外を結ぶものとしての役割りを担っています。
 
 
展覧会の具体的な内容は、常滑やきもの散歩道のAコース近辺に今も残るいくつかの井戸に水色の風船を取り付けたことが一つです。散歩道は観光コースとなっており、そこに重なるように井戸を巡るコースを設定したことで観光客は知らず知らずのうちに私たちのインスタレーションの中を巡り歩くことになります。また散歩道の途上にあるrin'のギャラリースペースには風船をつけた井戸と同じ個数の水を入れたコップを床に敷きつめ、風船をそこから浮かべるという展示が併せて行われました。ふたつのインスタレーションを入れ子状にすることで展覧会の中を巡りながら作品全体を見渡すことができ、さらにギャラリー中央付近にある窪みの底に、水を入れた井戸と同じ個数のガラス瓶を置き、天井からプロジェクターで散歩道の井戸を巡って撮影したビデオ映像が投影され、屋内の奥底と屋外の光景が結びつけられる。井戸を介して複数の循環のイメージが交錯するという全体の構成になっています。
 
 
◎ 屋内展示風景(rin' ギャラリースペース)
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◎ 屋外展示風景
設定したコース上の14カ所の井戸に風船がつけられた。その中の一部を写真で紹介する。
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ふわゆら ー 井戸をめぐるアート 
展覧会制作 : 久我恵子、佐竹美香、谷澤陽佑、丹羽康博
企画 : 坂倉 守(rin')
 
  
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