◎ 浮き世の事情
□私たちの活動拠点rin'は、小高い丘の上にある。いつも町に出るときは、写真に写っている小径を右に下って行く。つい2日前までは、こんなに見晴らしはよくなかった。コンクリートの擁壁(ようへき)の隙間に根をはった植物が密生していたのだが、きれいさっぱり刈り取られてしまった。植物の生い茂ったこの小径は、浮世離れした私たちの場所と世間とを結ぶ大切な通路なのだが、これでは妖しげな雰囲気も失われて魅力半減である。
この小径を左へ行くと上り坂になっていて、一本の大きな椿の木が濃い緑の葉を豊かにひろげ赤い花をたくさん咲かせていたのだが、2枚目の写真のように立派な切り株を残してきれいさっぱり切り取られてしまっていた。
私たちの知る由もない浮き世の事情があるのだろう。
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